ダイビングに慣れてきて、自分の事はインストラクターやガイドに手伝ってもらわなくても出来るようになってきた!
器材のセッティングやエントリーもスムーズに出来るようになったし、中性浮力もマシになってきた!
ダイビングに慣れてくるとちょっとしたことでトラブルになったりパニックになることがあります、なぜ慣れてくると事故やトラブルが多くなるのか?
今回は脱初心者を目指す初心者ダイバーの方に、そんなお話をインストラクター目線とダイバー目線でお話していきたいと思います。
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海の中はトラブルがたくさん!
我々は普段は陸上で生活していますね、陸上の生活であれば様々なトラブルを解決する方法を私たちは経験から熟知しています。
ところが非日常の水の中に潜るということは、いくら講習や訓練を受けていても予期しない危険なことが起こる可能性が多いということ。
我々インストラクターやガイドが初心者ダイバーさんに限らずお客様と海に入る時には、常にたくさんのシュミレーションをしながら潜りますし、安全管理をしっかりとしてトラブルがないようにしていますがトラブルは常に起こります。
ではどんなトラブルが起こるのか、ダイバー自身から引き起こすトラブルはどんなものがあって、どう対処していけばいいのでしょうか?
ダイバー自身に起因するトラブル(海に入る前)
一番多いのは器材のトラブル! オープンの講習も終わり少しだけ落ち着いてきた10本から20本程度の経験本数になると、それまではインストラクターやガイドに頼りっきりだったけれど、いろいろと自分のことが出来るようになってきます。
すると慣れからいろんな確認を怠ってトラブルが起こります。
タンクのバルブを開け忘れて空気が吸えずパニックになったり、タンクの締め付けが緩くBCから外れたり、マスクの曇り止めを忘れて曇って見えなくなったり等の初歩的なミスが目立ちます。
インストラクターからすれば、海に入る前に確認して回りますが、やりました!と返事があったにもかかわらず実際はやったつもり、確認したつもりだったりします。
慣れてしまった気の緩みが原因ですが、 まだ海の中でないだけましです。
インストラクターやガイドは海に入る直前のさまざまなトラブル要因は何回もチェックしますので、大抵はこれで事前に防げるのです。
それでもトラブルが起こることを前提にしてガイドを進めますが、ないにこしたことはありませんし何度も同じトラブルを起こすと、ガイドやインストラクターからすれば評価としては??になってしまいます。
もしかしたら次回から本当の初心者ダイバーと一緒のチームになってしまうかも知れませんよね?
ダイバー自身に起こる些細なトラブルやトラブルの目を摘むことをきちんとできるダイバーがガイドやインストラクターに一目置かれます。
自分の気に入ったインストラクターに好かれるようにみなさんも日ごろから意識してダイビングを楽しむようにしてください。
ダイバー自身が海の中で起こすトラブル!
ロスト
ダイビングに慣れてきたダイバーが海の中で起こすトラブルの代表的なもの。
それがロスト、いわゆるダイバーを見失うことです、
そもそも講習でもやりますが、ダイバーはバディシステムで潜っていて常に自分のパートナーを視界に捉えて潜るように言われています。
慣れてないうちは自分のパートナーと離れないように、またインストラクターやガイドと離れないように纏まって海中を移動するということが多いので我々インストラクターやガイドはやりやすいのです(笑)
しかし少し慣れたダイバーにありがちなのが、
綺麗なお魚に気を取られて気が付いたら周りに誰もいなかった!!
もう軽くパニックですね、この対処法も決められていて1分その場に留まって誰も救出に来なければ水面に浮上してBCに空気を入れて待つというもの、大抵はこれで水面で合流されるのですが。
これはその前に起こらないようにしないといけないトラブルなのです。
インストラクターやガイドからすれば、常にお客様を見失わないように、海中では色が見にくいので個々の器材の形や特徴を捉え時折全体を見て人数を確認しています。
それでも、透明度の悪い海や砂地での巻き上げ、カメラを持って写真を撮る人の有無等々のさまざまな条件でロストが起こります。
ダイバーはベテランになればなるほど周りに注意する意識が芽生えてきます、レスキューダイバーやダイブマスターになれば訓練も受けていますし経験も豊富、ロストしたとしてもガイドする側も安心していられます。(まぁ一概には言えませんが・)
でもまだダイビングを始めて間もないダイバーさんにとっての、気づいたら周りに誰もいない・・状態は恐怖ですよね。
原因はいろいろありますが、一番の要因はやはり慣れ(慢心)ではないのでしょうか?
余裕ができ、つい海の中できょろきょろ、綺麗な魚に気を取られているうちに誰もいなくなり、頼りにしていたバディも経験が浅くガイドについて行ってしまって広い海の中でひとりぼっち・・ 経験が浅いダイバーのみのチームだとありがちなトラブルです。
もう一つありがちなトラブル
エアー切れ
水中でガイドやインストラクターは常にダイバーの空気残量を把握するように努めていますし、ダイバー側からも定期的なハンドシグナルで残量を示してもらうようにしています。
慣れてくると自分の残量を確認するのを忘れて気が付いたら空気切れ。
バディの予備の空気源から空気をもらって浮上する(この場合はそこでダイビング自体が終了になることが多くほかのゲストにも迷惑がかかることになることも多い)ことになります。
もちろんインストラクターやガイドも定期的に確認はしますが、空気の消費には個人があり、ダイビング中のストレス等で酸素消費量が変化するので基本は自分できちんと定期的に確認しなければなりません。
ダイビングの後半に空気に消費量が変化しているにもかかわらずに気が付かずに計器を見ていなくて突然のエア切れ。
その時に周囲にバディやガイドがいればいいのですが、先ほどのロスト状態のようにもし誰もいなければ・・・重大な事故につながります!!
対処法として
大きな2つのトラブルの事をお話してきました、重大事故にもつながりかねないこのトラブルが起こらないようにどう対処していけばいいのでしょう?
まず大事なことはダイビングに慣れてきたなと思ったら、さらに気を引き締めること!
確認することは確認する、「たぶんやったよな」で済ませないで、できればバディと協力して確認しましょう!
バディが海の中では頼りです、陸にいるときから信頼関係を築きましょう!
そして時々オープンの時に勉強したテキストを見直してみましょう!
まだダイバーになる前の心構えや対処法がたくさん書いてあります。
この先ダイブマスタ-やインストラクターになっても大事なありとあらゆることが書いてあるダイバー永遠のバイブルであり、私はインストラクターになってからもこのオープンのテキストを見直しています。
ダイビングに慣れてきたら余計に大きく周りに注意を向けるようにしてください、
インストラクターは自分の足元しか見ないダイバーさんは要注意人物として常にトラブルを起こさないように気にしながら見ているんですよ(笑)
お魚や綺麗なサンゴばかりみていないで、バディや周りにも気を配れるダイバーさんはインストラクターやガイドに重宝されます。
まとめ
自分が危険に合わないためにもダイビングに慣れてきたら、より一層気を引き締めましょう!
バディと協力して陸上での器材やスーツのセッティングからきちんとチェックし合いましょう!
水中ではバディやガイドを常に意識して定期的に視界の隅に捉えながらダイビングしましょう! ロストやエア切れにならないためにも大事です。
万が一トラブルが起きても習ったことを忠実に実践して安全に対処しましょう!
最後まで読んで頂いてありがとうございました。