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ダイビングを仕事にするのは辛い?その収入や待遇面についても!

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ファンダイビングやオープンウオーターの講習でお世話になるインストラクター。

現在ダイバーの方の中には、将来インストラクターやガイドの仕事に就きたいと思っている方もいるかも知れませんね?

今回はインストラクターとういう職業についてお話していこうと思います。

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ダイビングインストラクターという職業

お店に来ている間は、お客様の前では絶対に普段の素の顔を見せるな!

これは私が初めてお店にインターンとして勤める時に社長に言われた言葉です、はっきり言って当時の私には何を言っているんだろう・・としか感じませんでした。

さて これを読んでいるみなさんのダイビングをしようと思ったキッカケってどんなことでしたか?

綺麗な海で芸能人がダイビングをしている姿をテレビを見たから。

雑誌でダイビングが紹介されていた、旅行で行った沖縄の海が綺麗で潜ってみたいなと思った。

みなさん、何かのキッカケが必ずありますよね?

そのキッカケが、きっと凄く綺麗で素敵な良いイメージだったからダイビングをやろう!と思ったわけです。

ライセンス講習の最初に会う人物がインストラクターです、講習中に見せる抜群のスキルやプロとしての態度、優しく丁寧に教えてくれる人柄に、みなさん少なからず憧れます。

インストラクターって凄いな!!

お店に来てこのインストラクターさんと一緒に潜りたい!

教えてもらいたい、褒めてもらいたいと言った気持ちをお客様が持ち続け、講習が終わってからも、お店にお客様として定着してもらうために・・

インストラクターは常に雲の上の存在であり続け、ダイバーの憧れでなくてはならない!! 普段の自分とは違うインストラクターを演じなさい。

これが冒頭にお話した、お客様の前では絶対に素の顔を見せるな! の根拠です。

憧れの存在の素の部分なんて見せられたら夢から覚めてしまいますもん(笑)

何かを続けて上手くなりたい、褒めてもらいたい、この感情はスポーツで雲の上の存在の選手に抱く初心者の憧れや尊敬のイメージに似ていますね。

インストラクターとしての仕事内容

仕事内容はかなり辛かったですが、海と人が好きだったので続けられたんだと思います。

週末の仕事の内容をざっと紹介してみます。

7時:出勤。海況判断・ランチの仕込み・レンタル品や器材用のプール等の準備

8時:お客様のグループ分け・スタッフミーティング・お茶や書類の準備

8時30分:お客様の駐車場誘導・受付け

9時:各グループでブリーフィング

10時:1本目のダイビング

12時:グループ毎にランチ

13時:2本目のダイビング

15時:ログ付け

17時くらいの間までに個別にお客様へのアドバイスや要望、今後のダイビング日程の打ち合わせ等を行い。

その後、送迎と片づけ・反省会をしてお店をでるのは21時過ぎになることが多く、家に着くのは早くて23時とかでした。

私は会社員をやっていた時期もあり、その時は週末の土日だけ、このような形でお店にお世話になっていましたが、かなり身体が参ったのを覚えています。

お客様の中にもいろんな方がいます、自分勝手な方も、人の話は聞かないけど自慢話だけは聞いてもらいたい方もいらっしゃいます。

周りのお客様に迷惑がかかるようなら流石に注意しますが、余程の事がない限りお客様の前では明るく笑っているようにしていました。

基本的にインストラクターはゲストに尊敬のまなざしで見てもらわないといけない存在だと社長にも言われていましたし、私自信も真剣にそう思っていたので。

笑顔の裏で相当のストレスがかかっていたことは間違いありません。

家に帰ると、いろいろ考えてしまい寝れずに壁とお話しをしていた時期もありました(笑)

インストラクターのお給料

私自身インターンだった期間が長かったので、当時はお給料はほぼ無く、交通費とランチ無料のみでした。

インストラクターとしての経験を積むためだけに数年やっていましたが、かなり厳しかったです。

専属で勤務しているガイドやインストラクターでも手取りで15万から20万くらいでした、一般の会社員と比べれば低い方だと思います。

ランチ無料やただで潜れるからという理由だけでは生活していけないので、当然転職するスタッフが多く、結婚や本業の仕事が忙しくなったとの理由で退職する方も多かったです。

責任がのしかかる

ダイビングは決して安全なものではありません、きちんとしたリスク管理が出来なければ即事故に繋がります。

まだお客様が慣れていない、オープンの講習中が一番事故が起こります、お店でのファンダイブ、ツアーに同行してのガイド等、常に事故と隣り合わせです。

お客様に笑顔で接していても、インストラクターやガイドは常に最悪を想定しながら安全管理に努めています。

そのストレスは凄まじく、10円玉の位の円形のハゲが常に出来ていた時期もありました(笑)

講習やファンダイビングでお客様に免責同意書という書類にサインをしてもらいますよね。

免責同意書:海の事故に関して、すべてお客様の自己責任であってインストラクターやガイドは一切の責任を負わないという誓約書

現在の判例では、何か事故が起こっても裁判になるとほぼインストラクターやガイドの免責は認められません。

そういうことからインストラクターは個々で賠償責任保険に加入しています。

インストラクターになるとかかるお金

ダイビングのインストラクターの資格を持っているだけでは講習は開催できません。

お店に勤務していても個人保険に入らないと活動資格が無いのと同じ扱いを受けます。

お客様の命を預かる仕事なので保険加入は必須、特に事故が起きやすいのが体験ダイビングとオープンの講習中です。

必ずインストラクターやガイドはPADIに登録し活動する前までには、責任賠償保険に加入しています。

私の所属するPADIではインストラクターになるとメンバー登録を行います、年に一度登録料金をPADIに支払うので、保険代と登録料がかかるわけです。

※保険の内容にもよりますが、年末に登録している口座から5万円から7万円くらいが引き落とされます。※

器材もお客様の模範や憧れるものでなくてはならないので、お店で一番いい器材を大事に使っていました。

お店としては器材のデモをしてもらうことでお客様にも同じメーカーの物が欲しいと思ってもらうようにしていたわけですが、お店が支給してくれるわけではないので全部自分で購入していました。

器材もダイブコンピューターもスーツも、お店の推奨するメーカーの物を持つようにしていましたのでいろいろな出費も多かったです。

※年間にメンテナンスを何回か出すので重器材だけでも予備と合わせて2セットを交互に使っていました※

※スーツについては修繕したり直したりして使いますが、定期的に買い替えが必要でした※

多い時で年間300本から400本以上は潜るので、器材やスーツの傷みはかなり酷かったです。

給与面や待遇面だけを考えたら、本当に好きでなければ続けられない仕事だと思います。

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私がインストラクターになって学んだこと

私が勤めていたお店の社長は、ダイビングに来るお客様の心理やどうすればお店に定着してもらえるかと言ったマーケティングの部分が良くわかっていた人で。

とにかくスキル面やインストラクターとしての技術を磨くのはもちろん、お客様に接する態度や接し方、インストラクターとして、お客様からどう見られなくてはいけないかを、常に厳しく指導してくれました。

平日は会社員をしながら土日だけお店で働く、給料は安くてもただで潜れるしご飯も出るからまぁいいか。

当時はそんな考えの週末イントラが多く、平日の仕事で疲れてます感が態度や発言に出ている状態でお客様に接するガイドやインストラクターも少なからずいました。

社長としてみれば、プロとしてお客様からお金を頂いている以上、たとえ専業でも二足のわらじでも、お客様から見れば同じインストラクター。

極端な話ですが、たとえ講習中に親が死んでも辛い顔せずに、明るくお客様に接することができなければプロ失格、何かが気に入らないとか、気分が落ち込んでいるとか…。

そんな素の自分を出しすぎて、お客様の夢を壊すような態度で接したらいけない、と言う事だったのです。

それから私は自分なりのキャラを作りました、プライベートでの顔は絶対に見せない、インストラクターとしてのキャラです。

できるだけ大げさに褒める、身振り手振りを大きくする、常に明るくお客様に接する。

これらはインストラクターである以上必須ですが、それ以上に私だけのキャラ作りをしました。

海の中にいろんな○や×のついたボードを持って行きクイズをやったり、いろんな小道具を持って行ったり。

海の底で寝ているヒラメやカレイに出来るだけ近づいて、そっと添い寝するといったマニアックなダイビングをしていました。(笑)

タコの巣穴をお客様と取り囲んで、タコが大好きな白いものやラッキョウなどをチラつかせてみるダイビングなど、かなり個性的リクエストにも答えていました。

普段のダイビングコースでは味わえない趣向を凝らしたダイビングをしたり、いろいろな自分だけの工夫をしました。

そしてプライベートでどんな事があろうとも、気分がすぐれなくても、お店にいる瞬間はインストラクターという役を全力で演じていました。

お客様が帰る時に、楽しかったです、また一緒に潜ってくださいね、そう言ってくださることが何よりの喜びでした。

社長から、サービス業においては、お客様はお店や場所が気に入って買うこともあるが、最終的に、人を気に入って買う事がほとんどなんだと教えられた事は、何をするにも私の基盤となっています。

まとめ

海の中の事を知っているダイバーは、全人口の数パーセントしかいないと言われています、多くの人が出来ない、唯一海の中の事を語れるダイバーは本当に素晴らしく、貴重な体験をしていると思います。

そのダイバーの中でもほんの一握り、非日常の綺麗な海の中の景色や地形、生き物を見せて感動してもらえるインストラクターと言う職業はやりがいのある仕事だと思っています。

確かに待遇面ではまだまだ改善されなければいけない部分もあると思いますが、海の中の素晴らしさを伝えるインストラクターやガイドが一人でも増えたらいいなと思っています。

その為にも、ぜひ憧れのインストラクターを見つけてください、このインストラクターの人柄が好きで潜りに行ってる、と言われたらインストラクターにとって一番嬉しいです。

その憧れから、(私がそうであったように)いつか自分もインストラクターになりたい!と思って貰えたら、こんなに嬉しいことはありません。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

 

 

 

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