東京や神奈川の関東圏のダイバーにとって伊豆と聞けば、様々なダイビングスタイルが楽しめる場所として有名です。
東京湾内から千葉県にかけての海岸線は人工的に作られたものがほとんどですが。
伊豆は富士箱根伊豆国立公園に指定され,特別地域や保護地区に指定されている場所も多く、たくさんの自然海岸を残しています。
以前紹介した西伊豆の大瀬崎や南伊豆の神子元など、場所によって全然違うダイビングスタイルが楽しめる自然豊かな土地なんです。
今回は、そんな数あるポイントの中でも関東圏のダイバーさんに絶大な人気を誇る、東伊豆のポイントのお話をしたいと思います。
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東伊豆について
伊豆の中でも、西伊豆は駿河湾の深海から上がってくる深海魚、南伊豆は外海の黒潮の影響をダイレクトに受けます。
西伊豆の大瀬崎ではリュウグウノツカイが見られる時もあり、南伊豆の神子元ではハンマーヘッドシャークの大群が見れたり。
他にもカンパチやマンボウと言った大物が多数見れると以前の記事でお話しました。
東伊豆と聞くと熱海などの温泉街や観光地のイメージが強いと思いますが、実は豪快な地形と圧巻の魚群が楽しめるスポットが点在しビーチ、ボートどちらでも楽しめるポイントが多い場所なんです。
特に東伊豆は伊豆半島沖から流入する黒潮に乗ってやってくるカラフルな死滅回遊魚と言われる南方の小さい魚が良く見られます。
またこの黒潮に乗って大物のブリやカンパチと言った群れも良く見られます。
この黒潮はもともと透視度が高く、伊豆では常に10Mから30Mと言った透視度を誇ります。
生活用水で汚染気味の東京湾の濁った海でダイビングをしている私にとっては信じられないくらいの透視度を誇る海なんです。(笑)
南伊豆や西伊豆で潜るポイントでのドリフトやドロップオフも楽しいですが、初心者に取っては結構厳しい条件だったりします。
そんな時にお勧めなのが東伊豆でのダイビング、初心者にもお勧めなポイントを紹介していこうと思います。
富戸
都心からアクセスしやすく、たくさんのダイビングサービスがあります。初心者にも優しくビーチエントリーとしてはヨコバマが人気のポイント。
急激な深度変化もなく、水深7M前後あたりから砂地が広がっているので初心者にも安心、入り江になっているために様々な生物をじっくり観察できます。
エントリーポイントも手すりが付いていてストレスなくエントリーでき水中までガイドロープが伸びているのでリラックスして潜れるので初心者も安心です。
ビーチで6〜8月にかけて見られるアオリイカの産卵は富戸の名物になっていますよ。
身体に切ったトサカを張り付けてコンペイトウのように擬態したコンペイトウガニや共生ハゼやカエルアンコウなどのカメラ派にも人気の生き物も多く見られます。
イサキの群れや世界最少のイカと呼ばれているヒメイカ、イソギンチャクと共生しているクマノミなど様々な生き物を見ることが出来ます。
富戸ホールと呼ばれる海中洞窟が有名でナイトダイビングの水中ライトのような、色々な角度から光が差し込む風景は圧巻です。
ダイナミックな地形、魚影の濃さは中級者、上級者でも楽しめます。
ダイビングが終わったらサービス前にある温泉丸のお風呂にも入れます、冷えた身体が温まるので女子には嬉しいですね。
漁船に温泉を入れた温泉丸は天然温泉でスーツのまま入ることができますよ!
IOP(Izu Oceanic Park)=伊豆海洋公園
伊豆海洋公園は歴史が古く、国内で初めてダイビング施設をとなった場所でもあります。
伊豆海洋公園の目の前の海は、水深が1,000Mから1,300Mの相模灘からの深海の水が常に入り込み、透明度が安定していることが特徴です!
深海魚もたびたび見られ、2000種類以上の生き物が見れることでも有名なポイント、
伊豆の大室山の噴火で流れた溶岩が複雑な地形を作りだし、様々な生き物が住みついてダイバーの目を楽しませてくれます。
初めてIOPに潜ったときに大きな※オオモンイザウオが見れてカメラを持ったダイバーが整列していたのを覚えています(笑)
※イザリウオは2007年に日本魚類学会により「イザリ」には差別的な意味があるとして、標準和名を「イザリウオ」から「カエルアンコウ」に変更されました。※
ポイントとしてはビーチエントリーのみなのですが、大きなゴロタ石のガイドロープに摑まりながらフィンを履いたままで、後ろ向きに歩くエントリーの為ちょっとコツが必要です。
ガイドロープに摑まって慌てず小刻みに少しづつ海に入って行けば、初心者でも無理なくエントリできます。
一の根:エントリーポイントから距離が近い割に生き物のバリエーションが豊かで常に人気のスポットです、大きな根の周りにたくさんの生き物がいます。
水深が3Mくらいから30Mとかなりの差があるので初心者は注意が必要です。
砂地:エントリーして30メートル程行くと砂地が現れます、砂地の手前が大きなゴロタ石となっていて急に落ち込んでいるので、初心者のダイバーは耳抜きや深度調整に注意が必要です。
※砂地をロープ沿いにまっすぐ行くと水中ポストがあります、サービスで販売している防水ポストカードに宛先とメッセージを書いて投函すれば、実際に届くことでも知られている有名なポストです※
オクリダシの入り江:海洋公園の中では初心者でも安全に楽しめる場所です。
水深は4m~6m位で先ほどのカエルウオやウミガメが見れたり、マクロ派には嬉しいサザナミヤッコの幼魚やミナミハコフグの幼魚、クマノミなどの可愛らしい魚が多く見れます。
まとめ
東伊豆でも初心者にも優しいお勧めのポイントを紹介してきました。
中でも伊豆海洋公園は、器材セッティング場所も広く、屋根つきの休憩エリアやジャグジーなどダイビングの後もダイバーに優しい設備が整っています。
エントリーの場所も広く、エントリー後はメインの海中ポストまでガイドロープがまっすぐ伸びているので、初心者だけではなく、バディダイビングで潜る中級者でも安心してナビゲーションができます。
イベントも多く、ゴールデンウィークには餅つき大会、クリスマスにはサンタの衣装を着てダイビングなど、数々のイベントを開催しています。
伊豆には様々なダイビングポイントがあって、優劣はつけられませんが、都心などからも通いやすく、施設も充実していて、エントリーやエキジットしやすく初心者に優しいポイントを紹介してみました。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。