ナイトダイビング、ダイバーなら一度は聞いたことがあると思います。
文字通り夜の海でダイビングすることですが、昼間の海とは全く別の世界が広がっています。
昼間では見れない夜行性の生き物の生態や、潜り方も注意することが多くなり、昼間以上の装備も必要になってきます。
今回はそんな魅力的なナイトダイビングのお話をしていきたいと思います。
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ナイトダイビングとは
ナイトダイビングとは日が落ちた夜間18時から20時あたりの海にダイビングすることです、なぜ昼間ではなく、わざわざ夜の海に潜るのでしょう?
それは昼間では見ることのできない海があるからです。
夜行性の生物が見れる
夜の海では夜行性の生き物がたくさんいます、エビやカニなどの甲殻類やイカ、タコなど、昼間には隠れている生き物が活発に活動します。
伊豆の海では伊勢海老もたくさん岩陰から出てきて餌を探し回ります。
美味しそうなエビやカニが目の前をうろうろしていると捕まえたくなりますね(笑)
サンゴも昼間と違い夜に活発に活動します、沖縄で見れるサンゴの産卵(ハッチアウト)は夜の海に行われます。
寝姿が見れる
昼間に活動する生き物の場合は夜に寝ている姿を観察することが出来ます。
沖縄では透明な膜を身体から出し、その膜にくるまって岩陰で寝るブダイなど、寝姿が特殊なことは有名です、カメが岩礁の岩の中に頭をつっこんで寝ている姿は可愛らしいですよ。
幻想的な景色が見れる
暗い水中ではライトが頼り、透明度抜群の海ではダイバーのライトの光がスポットライトのように光の筋となって動き回るので幻想的な雰囲気のダイビングを体験できます。
ダイビングが終わり帰りの夜空、満天の星空が広がります、特に沖縄でみた星空は水平線までも星がちりばめられていて、忘れられないくらいの綺麗さでした。
昼間では魚の色が深さによっては良くわかりませんね、でも夜の海で水中ライトで照らした魚は本当の色が見れるので、そのカラフルさに驚くと思います。
ナイトダイビングの装備と注意点
水中ライト
ナイトダイビングの生命線、それが水中ライトです、真っ暗な海ではライトが必需品、できれば予備もいれて2個携帯が望ましいです。
インストラクターは必ず2個携帯しています。ナイトダイビングの際はチェックしてみてください。
水中ライトはエントリーの時点からつけっぱなしです、(途中で電源を切るとそのまま点灯しなくなるのを防ぐためです)水底で夜光虫などの光る生き物を見る時は一斉にライトの光る部分を砂地に埋めるか手で覆います。
沖縄など特殊な魚に対する注意も多いので、ライトの使用に関しては現地のガイドの指示に従うようにしてださい。
私が潜った初めての沖縄でのナイトダイビングで船長さんに水中ライトはポイントに着いてエントリーする直前に点灯させるように厳しく言われました。
話によると、何年か前に船長さんは光に集まる習性のダツという魚(巨大なサヨリのイメージ)がお腹に突き刺さったことがあるそうです・・
夜間ではハンドシグナルが見えません、指導団体の基準にもよりますが、OKサインや空気切れなどの重要なサインをライトで行うやり方が決まっています。
ナイトダイビングをする時にインストラクターやガイドから指示があると思いますので覚えるようにしてください。
残圧についてはライトを残圧計に充てて光った数値を読み取るか直接見せる方法を取ることが一般的です。
ケミカル用品
これもナイトダイビング必須アイテム。
良くアイドルのライブで光るペンのようなものを振っていますね、パキッと折ると光るやつです、これをエントリー前にタンクバルブに付けておいて目印にします。
自分の位置やバディの位置を確認するのに便利アイテムです。
はぐれた時の対応
基本的に日中のダイビングと同じですが、バディやチーム仲間とはぐれてしまった際は、その場で1分間待機。
相手の気泡やライトの明かりを探しましょう、周囲に泡や光が見えないときは、ゆっくりと自分の泡を超えない速度で浮上してインストラクターや仲間を待ちます。
ここで注意点があります、特に沖縄では絶対にライトを水平方向に向けないようにしましょう、先ほどのダツに注意です。
ライトは自分の胸に当てておくか下向きにして振り回さないようにしておきましょう。
その他注意すること
ナイトダイビングの最中には常に残圧に注意
いつもよりも興奮する環境下でのダイビング、夜ともなれば(いい意味で)みなさん少なからず興奮しますよね?
このアドレナリンが上がる状態で海に入るのでいつもよりも空気の減る量が多く、思いのほか早く空気残量が減ります。
こまめに残圧を確認してブリーフィングでガイドが指定した数値になったら早めに知らせるようにしておきましょう。
水底に注意
夜の海ではライトが頼り、照らしている部分しか見えないので思わぬトラブルが起こります。
見えない根や岩礁に身体がぶつかって怪我をしたり、サンゴにぶつかって壊してしまうといったダイバーとしては恥ずかしいことをしない為に、自分の周りを良く見るようにしてください。
ウニなどやカサゴなど、棘が鋭い生き物やひれに刺さると痺れたり腫れたりする生物も活発に動いています、中性浮力を最大限に活用してできるだけ水底に着底しないように心がけてください。
沖縄では夜間はウミヘビも活発です(笑)水面だけではなく、中層でも器用に泳いでいます、かまれると猛毒なため即病院行きです。
慌てる必要はありませんが、事前のブリーフィングやガイドの話をよく聞いて充分に注意をしてくださいね。
参加条件がある
いままでお話した通り昼間とは違った環境下で潜る為、ショップのツアー参加条件でアドバンス以上としているところもあります。
ナイトダイビングに参加したいと思ったら、まず自分のお店のスタッフやインストラクターに聞いてみてくださいね。
自分のお店のホームグラウンドの海でナイトダイビングが開催されていれば一度潜ってみるのがお勧めです。
まとめ
ナイトダイビングは難しいスキルが必要なわけではありません。
しかし昼間の海よりも夜間の方がリスクが高まるのは間違いありません、ナイトダイビングではスキルも大事ですが。
器材やナイトダイビング特有のアイテムの使い方を充分に理解する必要があります。
昼間と違った環境で潜るということは、ダイバーの経験として得るものが多く、自分のダイビングスキルも向上します。
なによりダイバーとして自信を深めることができるので、
ぜひチャレンジしてみてくださいね!
最後まで読んで頂いてありがとうございました。