ダイビングをしているとデジカメに透明なケースを付けて、ダイビングしながら写真を撮るダイバーを見ることがあると思います。
プロ用の大きな一眼レフに大きなケースを付けているダイバーもいますが、基本的に仕組みは同じです。
ダイビングをしながら綺麗なサンゴやお魚の写真を撮る!
やってみたいと思いません?
今回はそんな水中カメラのお話をしていきたいと思います。
下記クリックで好きな項目に移動します
水中カメラってどんなもの?
水中カメラには2種類があります。
①カメラ本体が防水機能があり、そのまま潜っても大丈夫なもの。
②デジカメや一眼レフなど、本来は陸上で使うカメラに専用のケースを付けて海に入るもの。
最近は①もかなり出回ってきていますが、今回は②の方のカメラのお話をしていこうと思います。
デジタルカメラを陸上で普段から使っている人にとっては、説明は不要だと思いますがデジタルカメラには一眼レフとコンパクトカメラに分かれます。
デジタル一眼レフ:レンズ交換が可能で、光学式ファインダーを持つフィルム時代の一眼レフカメラをデジタル化したもの。(最近は電子式のファインダーのミラーレス一眼もあります)
コンパクトデジタルカメラ :基本的にレンズ交換が不可能のもの。
カメラについては撮像素子のサイズによってさらに細かくわけられるのですが、ここでは解説しません。
ここでは大きくレンズ交換ができないもの、できるもので分けてあります。
※このレンズ交換ができないタイプのコンパクトカメラに専用のケース(ハウジング)を取り付けてダイビングする際の注意点についてお話していきます。
お勧めのカメラは?
水中カメラはかなり昔からあって、私がダイビングを始めたころにも海に入るダイバーの中にはカメラを持っている人が何人かいました。
当時は水中に持って行けるカメラ本体も少なく(取り付けるハウジングの種類も少なかった)人気はキャノンとオリンパスで2メーカーのカメラがほぼ水中カメラ市場を独占していました。
最近はオリンパスはもとよりキャノンや富士フィルム、ニコンなど色々なカメラメーカーから出ていますので、自分の扱いやすいものを選ぶのがいいと思いますが、
水中で写真を撮るということを考えカメラを選ぶ際いくつか注意点があります。
① 防水性能:IP(International Protection)コードといって、国際電気標準会議で決められた機器の保護性能を表す規格があるのですが。
IPABで表され(ABには数字)のAは防塵、Bは防水性能を示します。
例えばIP68と表記されていれば防塵性能が6防水性能が8ということです。
(IP×8とあれば防水性能のみということです)
カメラメーカーの表記には、水深○mの水深で○○で試験をして何MまでOKと具体的に書いてあるので参考にしてください。
ダイビングは最大30M(特別なコース修了後40M)と潜れる水深が決まっているので目安にしてくださいね。
②オートフォーカスの速さ:水中ではいろんなものが動きます!(笑)
大きな魚も小さい魚達も海藻もです、水中(特に波のある海)ではピント合わせがなかなか難しく狙った被写体にうまくピントが合いません。
まして自分も動いているのでピンポイントで狙う小さいお魚にピントを合わせるは至難の業です。
シャッターを半押ししながら魚の目にピントを合わせる時にフォーカススピードが速いカメラのほうがやはりうまく撮りやすいです。
③感度が良い:水中では陸上よりも光が届きにくく光量が足りないと写真が暗くなってうまく写りません、少ない光量で綺麗な写真が撮れるように感度の良いカメラを選びましょう。
キャノンのIXYシリーズやパワーショットやオリンパスのSTYLUSTG-4なんかがお勧めです。
ちなみに私はパワーショットとオリンパスをずっと使っていますよ。
初心者にはパワーショットは重めなのでIXYシリーズもお勧めです。
使う前と使った後の重要な注意点!
使うときもお手入れも取扱い説明書通りに行うのはもちろんですが気を付けておかないといけないことを何点かお話します。
Oリングについて:ハウジングにはカメラを入れて蓋をする時に水が入らないようにOリングと言うパッキンが入っています。
このOリングをセットする時にグリスを塗るのですが、塗り過ぎないことが大切です。
薄く塗ることを心がけ髪の毛や小さいゴミが挟まらないようにしましょう!
水中では30Mの深度で4気圧です、自分の体重の4倍の圧力で押されているということであり、カメラにも同じ水圧がかかっています。
小さい髪の毛でも中に簡単に水が入って水没するので注意しましょう!
乾燥剤を必ず入れる:乾燥剤を入れておかないと湿気でカメラがダメになるだけでなく、温かい海など環境の違いにもよりますが、すぐ曇ってしまいます。
カメラは湿気を嫌うので細心の注意を払うようにしましょう!
レンズ本体とハウジングの内側の曇り防止のためにも、乾燥剤は忘れずに所定の位置にセットしましょう!
水没チェックをしよう:いきなり海に持っていく前にショップの着替える所に置いてある水槽やバケツに水を張って、カメラをハウジングごと沈めてみましょう。
Oリング周辺から泡が出続けていると中に水が浸入している証拠です。
ハウジングの凸凹からの泡か、Oリングからの泡なのか、少し様子を見て出続けているようならすぐに水から出してチェックしてください、多少の水没であれば取り返しがつくことが多いです。
結露に気を付けよう:ダイビングの合間はカメラを日陰に置くかショップの水槽やバケツに水を入れて中に入れておきましょう。
あまりに熱いアスファルトや地面に置くとハウジングの中の温度が上昇して結露し曇りが取れなくなります。
使用後は必ず塩抜きを:ダイビングが終了したら必ず先ほどお話したショップの水槽に入れましょう、ダイビング器材を洗う大きな水槽ではなく専用の小さい水槽もしくはバケツを用意しているショップがほとんどですが、なければスタッフに言えば用意してもらえます。
きちんとグリスUPしましょう: 使用後はOリングを外してグリスを薄く塗ってから保管しましょう、ハウジング本体からカメラを取り外す最中にカメラを下に向けないようにしましょう、水が本体に入るリスクを少なくできます。
Oリングの扱いに気を付けよう、グリスは薄めに!
乾燥剤を忘れないようにしよう!
結露に注意!置く場所に気を付けよう!
使用後は必ず塩抜きとグリスUP!
水中カメラがうまくなるには?
一番の上達の近道は場数を踏むこと、たくさん撮って慣れることに尽きるのですが、お勧めはショップの講習を受けてみることです。
PADIではカメラに関するスペシャルティが用意されているのでコースに入ってみるのもいいと思いますよ。
スペシャルティコースではカメラのテクニックだけではなく、水中ならではの色調整から構え、姿勢や手の使い方までいろんなことを学べますし、パソコンの取り込みのやり方や編集も学べるので、興味のある方はPADIのHPを覗いてみてください。
個人的には、中性浮力のスキルを高める事が水中カメラが上手に扱えるようになり、結果として綺麗な良い写真が撮れるようになる近道だと思ってます。
カメラや被写体だけでなく自分自身がふらふらしていては写真どころではありませんもんね(笑)
水中でカメラ撮影に活かせる中性浮力を練習する簡単な方法はフィンピボットです!
水底でフィンの先だけつけて呼吸のみで上下しながらバランスを取るあれです(講習でやりましたね)
ファンダイビングの時にでも練習してみてください、きっと水中カメラの撮影に役に立ちます。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。